太陽と青空の下で

ご主人様の空を自由に羽搏くわたし(従者)─ご主人様への気持ちや従者としての日常を綴ります

向日葵


ご主人様に限らず、今までおつきあいした相手にも
「寂しい」
とはなかなか言えなかった。

いつも物欲しそうにしている<重い女>って自分でも嫌だし、大切な人に「重い女」と疎まれるのは怖い。


ご主人様は
「趣味はひばり」
と言わんばかりに構って下さる。
お忙しくて時間のないときでも、とりあえずLINEでスタンプだけは送って下さる。

代わりに何かをわたしに求めるのではなく、ただ、与え続けて下さる。

ご調教の場以外でご命令を下されたことはなく、ご依頼すらなさったことはない。
自主的に画像やボイスメッセージをお送りすると喜んで下さるが、何もしなくても
「おまえがいてくれて嬉しい」
と言って下さる。


こんな風に、絶えず温かいものを感じている筈なのに、もう2週間ほども浮かび上がれなくて。
無意識のうちに
「注いでいただいて当然」
と傲慢になっているか、心のどこかに穴が開いているのかと、ご主人様に対して申し訳なさと不安があった。

ご主人様とそういう会話になったので、それを申し上げてみた。
そのときのご主人様のお言葉─

「穴が開いて漏れているのではない。
おまえの心と身体が吸収しているんだ。
だからずっと注ぎ続ける」

そして、最後にこう言って下さった。
「お腹が空いたらちゃんと言うんだぞ。
我慢してても、ちゃんと与えるが」


ご主人様がいつも仰る
「従であるおまえの幸せそうな顔を見るのが、主として満たされる」。
という言葉を信じきれずにいた。
…って、疑っている訳ではなくて、単純に
「そんなことで、いただいたもののお返しができない」
と思っていた。

でも、わたしがご主人様に一番に求めるものは<心からの笑顔>。
そのためには何だってする。
…これって、同じことなんだよね。

ふと、そう考えた。



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