ご主人様とわたし
エムというよりはサブミッシブ(被支配嗜好)のわたしがこの世界に入って、もう十数年になります。
エム女として、数人のエス男性を渡り歩いてきました。
ドミナント(支配嗜好)に近い人もいましたが、ディーエス(支配と服従)というよりエスエムとして<便宜上の主従関係>を結び、この世界に身を置いていました。
被支配嗜好とは言っても、わたしは自分を貶めたい(貶められたい)わけではなく、
「心から尊敬できる方にお仕えしたい」
というだけなので…
<便宜上の関係>の中で<都合のいい女>というキーワードを感じると、相手への気持ちが崩れてしまい、関係が破綻する…その繰り返しでした。
ドミナントであるご主人様と知り合った頃、正直なところ、戸惑いました。
本来のわたしの対になる嗜好の持ち主なのに(笑
「されたいこと(行為)＝主のなさりたいこと」
というわたしに対し、ご主人様は
「具体的にしたいこと(行為)はない」
と仰いました。
ね？戸惑うでしょう？(笑
ただ、目的は勿論お持ちで
「(わたしの)人格よりももっと奥底にある<本質>の部分まで自身を刻み込み、そこまで深くこの関係を繋いでいきたい」
と、そのためにご調教を頂戴しています。
ご主人様、そしてわたしにとって、行為の内容はまったく重要ではありません。
何かをする(していただく)ことによって得られるもの、そして、行為を通してお互いの存在・関係を実感できることが何より大切なのです。
”
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